Create Something New with Internal Conflicts, then Learn

葛藤を抱えながらも新しいものを生んで、そして学ぶんだ。

へっぽこ編集長さよなら!会社のオウンドメディア的なものを1ヶ月運営してきて

自分で企画したオウンドメディアをリリースして、約一ヶ月半が経った。結果はどうなんでしょうか。うん、今は全然ダメ。このままダメで腐って朽ちていかないように、振り返りをしておきたいと思います。

 

一日一本は、なんとかいける

イケダハヤトさんにアドバイスを受けたりして、とにかくまずは記事をコンスタントに上げることに注力した。つまり、質より量を。

一日一本記事をあげることを決定事項にしてしまって、そこからは、ルーティンを作ってしまえばなんとかなった。

 

もちろん、記事のストックはどんどんなくなっていくし、とくに本業が別にあるライターに期日を守ってもらうことは大変で、ライターのモチベーション管理、あるいは新しいライターの発掘というものがメディアの運営においてすごく重要かつ編集側の精神をすり減らすものであることを、実感した。

ただ、「一日一本」という決め事は重要だったと思う。それがなければ、もっと怠けて、更新のないまま、沈んでいったろうから。

しかしこれからは質にももっと注力しなくてはならない。妥協した一記事がメディアの信頼を下げてしまうことをもっと胸に留めておかなければならない。

 

バズは作れても、読んでもらいたい人に常に読んでもらうのは大変

いくつかの記事が、Gunosyにのったり、はてブのホットエントリにのったり、NEWS PICKSでPickされたりして、一次的にユーザー数をババッと獲得することに成功した。これは単純に嬉しい。

でもそれで一喜一憂している場合ではない。Gunosy経由のユーザーのエンゲージメントが低いことも見てとれた。バズや、キュレーションメディアへの掲載は、手段であって目的ではない。ソーシャルメディアや、キュレーションメディアそれぞれの特性を理解した上で、そこからいかに読者の裾野を広げ、かつ継続的に読んでもらうか、その設計はまだまだ課題だ。

 

マーケティングとブランディングの狭間で

企画当初から、とにかくこのメディアを、マーケティング要素で塗り固めたつまらないものにしたくないと思っていた。

コンテンツマーケティングやインバウンドマーケティングといったものは、もちろん、ターゲットにとって役立つ情報を届け、「いつも役立つ情報を届けてくれる!」と思わせ購買に至らせるという、非常に理にかなった効率的な、しかも基本的にwin-winな手法だと思う。

でもこれはたぶん私のエゴで、私たちらしいエッセンスを入れて面白いメディアにしたいと思った。それが、私たちのブランディングにもなるからと。

 

結果、エッセンスがやや強すぎて、本来読んで欲しいひととは違うひとに届いてしまったように思う。反省をしている。少し、違う人の顔を見ながら、物語を書きすぎてしまった。

もちろん、ターゲットは一人ではないのだけど、バランスは崩してはだめなのだ。とにかく、読者は私たちの、「言いたいコト」なんて知ったこっちゃない。私はもっとそれを意識しなければならない。

 

へっぽこ編集長、さよなら!

「編集」なんて言葉を意識するようになったのは、このメディアの運営を始めてからで、これまでもいろんなところで文章を書いたりはしてきたけど、それは基本的に自分のいいたいコトを一方的に言うことしかしたことがなくて。

この一ヶ月半の結果を振り返れば、私は本当にへっぽこだった。会社で「編集長!」なんて呼ばれるけど、そんなこと恥ずかしくて名乗りたくもなくて。

ただ、こんだけオウンドメディアブーム!という中で、その数あるもののなかの一つにはなりたくないという想いだけは強くて。うちの本業を、つまらんメディアを運営しちるところだ!とつぶすわけにも、もちろんいかなくて。むしろ、「あのイケてるメディアをやっているところだ!」っていうくらいにしたくて。

私は、ファンメーカーであり、マーケターでありたい。その中の一つの役割として編集も担う。もちろん私はそんなことを言うには、まだまだへっぽこすぎるんだな。

 

さよならしなきゃね、へっぽこぬのちゃんに。やったるぞー!

マーケティングは商品作りを含むか?—スタートアップにとってのマーケティングって何だろう?

PRってなに、マーケティングってなに。私の仕事はなに。ゲロ吐きそうなくらいわからなかったのですが、最近本当に少しずつだけどわかるようになってきた気がする。でもまだ、ここらへんの曖昧な境を見極めようとしては、「無理。おえっ」ってなるけども。そこらへんの役割について少し整理してみたいと思う。まずは「スタートアップにとってのマーケティングって何だろう」編。

 

スタートアップでは、分業はこうして生まれる

おそらく多くのスタートアップは、色んな仕事の境がすごく曖昧。一応開発系と営業系とに分かれて、営業系は、それこそ営業もやるし広報もやるし、そもそものサービスディベロップメントにも深く関わっていく。
 
初期に集まったメンバーは、誰が何ができる、というスキル云々ではなく、とにかくサービスを成長させるために、自ら考え仕事を生み出し実行していくしかない。
 
次第に人数が増えてくると、自然と少しずつ分業がはじまる。「僕はどっちかっていうと営業、あなたはどっちかっていうとマーケティング。」みたいにね。効率化を求めていくと、勝手に境界線が生まれてくる。
 
私は自然とマーケティング寄りになった。それは、私が単純に、「このサービスの成長のためにこう関わっていきたい」と思いながら行動してきた結果でしかない。スキルではなく、何に対してパッションを持つかである。
 

What is マーケティング(marketing)?

今、「マーケティング」という言葉を使ったが、それはあまりに広い表現で、たしかに私の役割を表しはするが、私の役割はマーケティングのごく一部であると言った方が正しいかもしれない。
 

marketingの語源

あらためて、marketingの定義を調べてみようとしたけど、もちろん定義なんてのはたくさんありすぎて。語源辞典を調べたら、1701年には、

市場で買われるようにすること("produce bought in a market")

1897年には、

「広告や営業といった行為によって、商品を生産者から消費者へ移動させるプロセス"process of moving goods from producer to consumer with emphasis on advertising and sales")」

みたいなことが言われていたらしいけど、これはよくわからないわ。

 

日本的定義とアメリカ的定義

最終的にはWikipediaさんを頼ると、

顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその商品を効果的に得られるようにする活動

とありまして、

 

ちなみに英語版Wikipediaには、

Marketing is the process of communicating the value of a product or service to customers, for the purpose of selling that product or service.

マーケティングは、商品やサービスを売る目的で、その価値を顧客に対して伝えていくプロセスである。

というようなコトが書いてある。 いつの時代も、日本語は複雑ですな。

 

英語版Wikipediaの定義だと、商品やサービスが予め存在していて、その良いところを顧客に伝えていくというニュアンスを感じますが、日本語Wikiだと、顧客が商品を通じて利益を得られるよう商品づくりもしていくというようなニュアンスを感じる。目的がsellingとは言わないところがなんかずるい気もするし、日本人的美徳なのかも。

 

そもそもマーケティングをする前に、前提として、「商品やサービスは顧客のニーズを満たすものである」という話であれば、あとは米式のように、マーケティング=「それが持っている価値を伝えればいい」ということでおしまいかもしれない。

 

 marketingは「商品づくり」を含むか

おそらく、日米のビジネス様式の違いが定義にも表れている。マーケティングが商品づくりのプロセスも含むかどうかと言えば、(含んだ方がなんか凄そうだし、)物事の境目を曖昧にしたがる日本人にとっては、そういう定義が好きなんだろう。(一方、外資系では仕事の境界線をきっちり引きたがるという話だ。)

 

でも商品は多くの場合未完成だ。だから、サービスを走らせながら改めて市場の動向を確認し、ターゲットを見極め、商品をより完成に近づけていく、あるいは変容させていくことが必要となる。スタートアップではなおさらだ。商品のコアは変わらないとしても、場合によってはその意味や価値を自ら捉え直したり、読み変えたりして、それを正しく伝えていく(そして最終的には購買に結びつける)。(それを「商品づくり」と呼ぶか呼ばないかはわからないが、)そうしたプロセスがマーケティングということなのではなかろうか。

 

「スタートアップベンチャーにとってのマーケティングとPR」につづく。(長くなりそうなんで分けます)

 

オウンドメディアを通じてサービスコンセプトを伝えようとするなんておこがましいのか

 

 

最近ホットな話題、オウンドメディア。かくゆう私も最近はオウンドメディアについて考え、情報収集をしている。まあ本当はオウンドメディアってもうバズワードすぎて、あまり使いたくない言葉なのだけど。

 
最近私はとある尊敬すべき編集者の方に、
オウンドメディアで企業のメッセージを発信しようとするなんてうっとおしいだけじゃない
と言われて、なんか「はっ」とした部分があったので、それについて考えてみたいと思う。
 
 

オウンドメディアとは

オウンドメディアとは何か、改めて整理する。オウンドメディアの意味するところは、企業owned(所有の)メディアである。それ以上でも以下でもない。
 
しかしその目的に関しては、ちょっとふわふわしている。企業ブランディング?見込み顧客の獲得?ユーザーとのコミュニケーション?それとも他の何か?
 
オウンドメディアをやろうとするのは企業のマーケティング担当だったり、広報担当だったり、それも商材や組織体制によって異なるわけだけど。
 
とにかくそういう担当者は従来のやり方には満足いかなくなって、あるいは、なんかこう、webを上手いこと活用しなきゃと思い至って、オウンドメディアに行き着くかもしれない。
 
なんかそれはもう当然の帰結のように仕組まれていて、webマーケティングの世界はオウンドメディア論に支配されつつある気がする。
 
つまるところ、オウンドメディアは、webを活用したPRの手法として多大なる期待をされている、最後の砦なのかもしれない。
 
 

オウンドメディアではなく、商品でコンセプトを体現せよ

本題へ戻ろう。私がその編集者に言われたのは、

オウンドメディアではなく、商品そのものでコンセプトを表現せよ

ということだった。

 
それは「その通りすぎる!」ってそのとき思った。
 
たぶんwebサービスとかでありがち?なのは、そのサービスは「これこれこういう仕組みで、誰と誰がこうなる」みたいなことなんだけど、でも「企業としてのビジョンはこうなんだ!」と。サービス内容とビジョンがすごい開いてるみたいな。
 
まあビジョンから商品に落とし込むにしても、先にサービスがあって、それを昇華させてビジョンをつくるにしても、そこに乖離が生まれてしまうことは当然なんだけど。
 
じゃあ、商品だけでは我々のメッセージは伝わらないから自社メディアをつくってそこで発信していこう、と。
 
それを、その編集者は否定した。
メッセージはきっとすでに伝わってるし、逆に伝わってないならそれはサービスがダメなんじゃないか。受け取る側はきっと君たちのメッセージなんかに興味はないよ
と。
 
 

でもメディアを通じて、メッセージが伝わるのは事実だとおもう

その編集者が言ったことは真実だと思う。でも、だからと言ってオウンドメディアをやることが全く無意味だということもないと思う。
 
私の考えでは、オウンドメディアの目的は、ターゲットに期待どおりの行動をとってもらうという、まぁとても包括的なものなんだけど、その意味で成功している企業も本当に数少ないけどあるわけで。
 
その一つがLIGさんだと思う。
LIGさんが発信するコンテンツが、私たちのLIGイメージを作り上げていく。「LIGはこんな会社だろうなあ。だからきっとこういうことが得意だろうから、これをお願いしてみよう。」受け取り側はそんなことを無意識下で思う。
 
それはある意味賭けで、一部のひとを排除してしまうことにもなるかもしれない。また伝え方を間違えると、ターゲットじゃないひとから嬉しくない依頼が来てしまうかもしれない。
 
LIGさんの問い合わせの中身がいいものばかりなのかはわからないけど、少なくとも「LIGブランド」は着実に認知されているように思う。ブランディングからマーケティングが、一本のまっすぐな軸で結びついている、成功モデルと言っていいと思う。
 
 

独りよがりは成功しない

「こういうイメージをユーザーに植え付けたい!」という思いがあったとして、それをそのままストレートに伝えても、多くの場合、ユーザーは振り向いてくれない。
 
社会人3年目になって思うのは、営業にしろマーケッターにしろ広報にしろ、相手目線に立てる想像力がめちゃめちゃ重要だということ。
 
先日読んだ『USERS』にも「徹底的にユーザー目線!」ってことが書いてあって、つい最近読んだ『「売り言葉」と「買い言葉」』というコピーライティングの本にも「相手の立場で考え、発言する」と書いてある。
 
USERS 顧客主義の終焉と企業の命運を左右する7つの戦略

USERS 顧客主義の終焉と企業の命運を左右する7つの戦略

 

 

「売り言葉」と「買い言葉」―心を動かすコピーの発想 (NHK出版新書 412)

「売り言葉」と「買い言葉」―心を動かすコピーの発想 (NHK出版新書 412)

 

 

つまり、こちらの伝えたい意図があったとして、それを相手目線に変換しなければ伝わらないという、シンプルだけどとても難しいことを実践できるかどうかが鍵。
 
その、ユーザー目線に変換されたコンテンツの小粒が重なってゆくことで、ターゲットとする人に、こちらが意図するとおりのイメージを植え付け、期待どおりの行動をとってもらう。そこを目指していきたいね。
 
最後に、その編集者に言われたことと合わせて総括すると、
  • まず、サービス・商品自体で可能な限り、コンセプト・メッセージを表現するこ
  • コンセプトやメッセージをオウンドメディアで「説明」しようとしないこと
  • ユーザー目線で、メッセージを変換して届けること
 
そんな感じかな。

【読了】『メディア化する企業はなぜ強いのか?』- 企業がメディア化する方法・とるべきスタンス

 

メディア化する企業はなぜ強いのか? ?フリー、シェア、ソーシャルで利益をあげる新常識 (生きる技術!叢書)

メディア化する企業はなぜ強いのか? ?フリー、シェア、ソーシャルで利益をあげる新常識 (生きる技術!叢書)

 

 ★★★★☆

【一言サマリー】

このインターネットの時代、企業はWEB上でメディア化して顧客とコミュニケーションを取るべきである。

 

【個人的な解説】

企業のマーケティングや広報に関わる人は読むべきかもしれないとてもとても良質な本。コンテンツマーケティングやオウンドメディアといったキーワードに最近敏感な私にとって、これもそれらについての解説本なのかと思っていました。実際には、現代のメディア全体を捉え、顧客を獲得したい企業はどうそれらと向き合い、活用していくべきなのかということが網羅的に記されています。単なる個のhow toにとどまらず、とるべきスタンスが身に付く内容になっています。

 

 

インバウンドマーケティング

インバウンドマーケティング

 

 

先日『インバウンドマーケティング』という本を読んで、これは本当にあまり面白くなくてこの手の本はちょっと敬遠していたのですが、『メディア化・・・』は、あれだけヒットするWEBメディアをいくつも生み出している小林氏だからこそ書ける内容で非常に納得感のあるものになっているのだなあと思いました。知見が広く、これこそ1000円以上出す価値のある本だよなあと感じた次第です。

 

【学び(備忘録として。主に引用)】

ユーザーとの絆を深める究極のマーケティング=

①企業自らがかつての出版社や放送局のようにメディア化し、

②自社の伝えたいことをコンテンツ化して発信、

③そしてそれをソーシャルメディアの波に載せてユーザーに届けること

 

コンテンツ・キュレーション・マーケティング

キュレーションの手法

アグリゲーション(情報の集成)

ディスティレーション(蒸留):エッセンスを抽出し表現を単純化して提示

エレベーション(上昇):ツイッターのつぶやきなどから大きなトレンドを掴む

マッシュアップ:旧概念に新しい文脈を与える

クロノロジー(年表):時系列で情報整理

 

アドボカシー・マーケティング

「真実はいずれ顧客に知り尽くされる」から、ユーザー視点で情報を提供し、顧客から信頼を得、支持を得ることが大事

 

メディア化のやりかた

デマンドジェネレーション型メディア=ターゲット別の既存顧客を別サービスに誘導する

ターゲット別に企業メディアを組成するメディア化戦略。お客さんのLTV(ライフタイムバリュー)に合わせてメディア化戦略を展開し、そのお客さんの興味をずっとつなぎ止め続ける方法論を考える。

 

リードジェネレーション=見込み顧客を獲得する

商品・サービスをまだ利用していないユーザー層にそれとなく価値を気づかせてあげる作業→ニッチなコンタクトポイントを数多く用意する

 

エンゲージメント、カスタマー・リレーション・マーケティング=自社顧客を囲い込む

売るだけでなく、買った後もその顧客をファン化させ、自社メディア、もしくはソーシャルメディア上に誘導し続ける。さらに、それらの顧客に自社の新製品やサービスをネット上で口コミしてもらうよう促す。

 

ブランデッド・コンテンツ・マーケティング、パーセプションチェンジ=自社の優位性を認知させる

企業のストーリー戦略を重視。価格競争に巻き込まれずいかにして他社と違うのかを訴求する。あるいはマスイメージと実態とのギャップを埋める。

 

アンブレラ・メディア

自社ドメイン発で、業界全部を覆ってしまうようなメディアをつくりコンテンツを発信する

 

ブティック型メディア

=専門誌の進化系

 

フォーキャスト・メディア化戦略

それが欲しいと思う人たちのニーズを先回りし、検索先に目的のランディングページないしは、メディアを創っておくことで、これまでニッチすぎて売れなかったものが売れる可能性が高まる。

 

データベース連動型メディア化戦略

行動ターゲティング

オンライン上での顧客の過去履歴を参照し、将来興味を喚起するであろうという推論に基づき、その顧客が興味をもちそうなコンテンツを個別にレコメンドするマーケティング手法

 

クチコミ・マーケティング

バズ・マーケティング

バイラル・マーケティング:急激に人から人へ伝えられていくように設計されたメッセージをつくる

コミュニティ・マーケティング:その企業ブランドについての興味を共有するようなニッチなテーマで繋がったミュニティに、ツール、コンテンツ、情報を渡して手助けしてあげる

草の根マーケティング:ボランティアをs組織し、それを動機づけて、個人や地域などを繋げる

エバンジェリスト・マーケティング:自社について語ってくれるエバンジェリストやコミュニティ内でリーダーシップを発揮できるボランティアを育て、支持する

プロダクト・シーディング:正しいときに正しい人へ正しい製品を渡す。情報や試供品を影響力のある個人に提供する

インフルエンサー・マーケティング

コーズ・マーケティング=人々からの尊敬や共感を育て、支援を求めるなど社会運動として行う

カンバセーション・クリエーション:クチコミが発生するようにデザインされた楽しい広告、メール、プロモーション

ブランド・ブロギング:ブログで活動を綴り、ブロガーたちのコミュニティに参加

委託プログラム:満足した顧客がほかの人たちにお勧めできるよう、ツールやプログラムを用意する

 

ツイッターの活用

ツイート発信のタイプ

①ピアモデル型:担当者が記名で発信、担当者_社名アカウント

②ロゴ・アカウント型:複数、もしくは専任が社名で発信

③コミュニティ主導型

 つぶやきスタイル

ニュースリリース

②問題解決型:健作氏、困っているユーザーがいたら解決策を提供

③コミュニティ寄与型:特定のコミュニティに大使、情報提供や支援を行う

④会話中心型:自社や商品、扱うサービス等意外について

⑤テーマ型・イベント中心型:話題を提供、もしくは募集してコミュニティ組成

bot

 

ARLAS

Awareness→Recommendation→Like it!→Action→Share

ソーシャルメディアを駆使したマーケティングでは、これまでのようにユーザー自身が能動性を発揮するというよりも、自分が信頼できるソーシャルグラフからの推薦が引き金を引き、そのユーザーの消費行動に影響を与える可能性が高いでしょう。

 

ソーシャルグラフを活用してアプリをつくる

①モチベーション促進型:会員サービスであれば、ユーザーのアクティビティを可視化させるもの。ステータス表示や活動の履歴の表示など。

②販売・予約

③共有:自社商品・サービスに関する物やデジタル・コンテンツを共有促進。

④ロケーション&アクティビティ:チェックイン機能を活用したもの

⑤検索

 

企業が用いるべき「オープン」

①開放性:誰にでもアクセスが開かれていること

②透明性:誰にでも情報が開示されていること

③改変性:より良く改変するために誰にでも改変の手段と権限が解放されていること

④共有性:そこでの成果を一定のルールに基づき用いることができるように設計されていること

⑤改善性:もし間違ったらそれについて議論し、正しい目的に向けて常に修復、もしくは改善しようという努力が行われること

 

アナウンスからウィービングへ

一方的に何かを伝え、マスメディア等を通じて認知を獲得するアナウンス的やり方ではなく、コミュニティに受け入れられるためのコミュニケーションが重要。

個々人によって違う情報取得のストリームがあるが、あらゆるストリームにコンテンツを適合かしていく=「偏在するブランディング」が大切になってくる。

 

 

 【雑感】

 企業がメディア化する理由はいろいろ有ると思います。単純なSEO対策と考えるのはおそらくもったいないでしょう。「コンテンツマーケティング」というバズワードに惑わされて企業ブログを立ち上げるも結果コストばかりかかって成果に結びつかないということなんてしょっちゅうあると聞きます。Search Engine Optimization以上の意味がそこにはあるということです。

ほとんどの企業のマーケティング担当者は、WEB上にいる潜在ユーザーと接点を築き、顧客に変えていくというミッションを担うべきであるということは、もはや常識だと思います。なぜなら、かなり高い確立でそこに顧客になりうるべきユーザーがいるからです。

(関連記事:

【読了】『USERS』 - 顧客主義ではなくユーザー主義! - Create Something New with Internal Conflicts, then Learn

そこで自社オウンドのメディア、あるいはソーシャルメディアなどなどを活用していかに潜在ユーザーコミュニケーションをとっていけばいいのか。そこに企業の明暗を分ける鍵が眠っていると私は思いますが、そのヒントがたっぷり詰まった本になっています。

【読了】『ビジョナリーカンパニー②飛躍の法則』—”誰をバスに乗せるか”

 

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

 

 ★★★☆☆

 【個人的な解説】

これは、各章の終わりにあるまとめを読めばOKだと思います。こんなに分厚いのは、事例がたくさんだから・・・。事例を読んだほうがもちろん理解は深まりますが。ビジョナリーカンパニーシリーズの他の本は読んでいないのですが、この本は、飛躍的に伸びている成功している企業の特徴をまとめたものです。膨大な企業データベースから成功と言えるための条件を満たした企業を11社ピックアップし、その企業らに共通する特徴をこれまた熱心に分析してわかった意外な事実を述べています。研究に基づく本のわりには、とても平易な文章で読みやすいと思います。ビジョナリーカンパニーと聞くと、ビジョンこそ大事!と言っている本なのかと思いましたが、全然違いました。

 

【学び(主に引用)】

第二章 野心は会社のために

指導者は謙虚な性格の持ち主だが、職業人として意思が強い

成功企業の指導者は、意外と謙虚な人柄らしいです。成功をひけらかすことはせず、成功は幸運のおかげだと考えます。カリスマ性を持っているというよりは、静かに決意を持って行動するタイプだそう。

一方、どんなに困難でも必要なことは全て実行していく強い意思を持ち、定めた基準を満たせない場合は決して満足しない。結果が出ないときには自分に原因ありと考えるとのこと。

 

第三章 誰をバスに乗せるか

  • 成功企業は、「だれを選ぶか」をまず決めて、その後に「何をすべきか」決める

  • 「一人の天才を一千人で支える」方式では、天才が退けば崩れる

  • 以下のようなスタンスを持つ

1)疑問があれば採用せず人材をさがし続ける
2)人を入れかえる必要を感じた際には、まず座っている席が悪いだけなのか確認する
3)最高の人材は最高の機会の追求にあてる

  • 成功企業は、議論の末会社としての方針が決まれば、自分が担当する部門の利害を超えて決定を全面的に支持する人たちで構成されている

 

第四章 最後には必ず勝つ

  • 厳しい事実を直視することが大事。もっとも厳しい事実に目を向け取り組む
  • そのために、上司が意見を聞く機会、真実に耳を傾ける機会が十分にある企業文化をつくる。そのために、、

・答えではなく質問によって指導する
・対話と論争を行い、強制はしない
・解剖を行い、非難はしない。
・入手した情報を無視できない情報に変える赤旗の仕組みをつくる 

  • 経営者がカリスマ的な存在であると、部下が厳しい現実を報告しづらい
  • リーダーシップ:人々が厳しい現実を直視し行動するよう促す
  • どうすれば従業員の意欲を引き出せるか、ではなく適正な人がバスにのっていれば全員意欲をもっている。人々の意欲を挫かないようにするにはどうするかを考える 

 

第五章 単純明快な戦略

  • <情熱をもって取り組めるもの>、<経済的原動力になるもの>、<自社が世界一になれる部分>の三つが重なる部分を理解し、単純明快な概念を確率する必要がある。
  • 自社が世界一になれる部分、なれない部分を理解する
  • 成功企業は肝心要の点を理解して目標・戦略を策定しており、一貫性がある。

 

第六章 人ではなくシステムを管理する

  • <情熱をもって取り組めるもの>、<経済的原動力になるもの>、<自社が世界一になれる部分>を熱狂的ともいえるほど重視する人たちが集まり、自ら規律ある行動をとるような企業文化を作り上げる
  • 適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスからおろせば、組織を窒息させる官僚制度は不要

 

第七章 新技術にふりまわされない

  • 成功企業は技術の流行に乗るのをさけているが、慎重に選んだ分野の技術の利用で先駆者になっている
  • その技術が自社の、<情熱をもって取り組めるもの>、<経済的原動力になるもの>、<自社が世界一になれる部分>から導きだされた概念に適合しているかどうかを問え

 

第八章 劇的な転換はゆっくり進む

  • 偉大な企業への飛躍が一気に達成されることはない。長期にわたって一貫性をもたせて一つの方向に押し続けることでやがて突破段階に入る。
  • 条件が上手く整えば、意欲や力の結集や同期付け、改革への指示の問題は自然に解決する。そこに無駄に労力を割かない。

 

【雑感】

めちゃめちゃ成功している人も悩みを抱えて試行錯誤して生きているように、企業も劇的に成長しているようにみえても実はただならぬ努力が背景にあるというコトなんだと思います。でも、成功の条件にはマネジメントのやり方云々というよりも、企業文化で、企業文化は無理矢理作り出すものではなく、「バスに乗せるべき人」を乗せていくことによって醸成されてくる。ダイバーシティを認めよということはありつつも、理想の企業文化を生み出していくために人の採用で妥協してはならないというのは、頭に入れておきたいと思いました。

【実践WEBマーケティング】その1 - WEBマーケティングはどこから始めれば良いのか

おことわり

突如始まったこのブログですが、主に、仕事上関わっているWEBサービスで私が実践してきたコトを備忘録的に記していきたいと思っています。今お仕事では新しいWEBを活用したプラットフォーム系サービスをつくっていて、そこに全力を注いでおります。まだ詳しいことは言えないのですが。

私はシステム屋さんではないので、企画だったり営業だったりビジネスサイドのことは何でもやっております。とはいえまだ社会人2年目なので毎日が学びで、それが楽しい。

休日はまた全然違うことを考えていたりもするのですが、基本的にこのブログではそうした仕事での学びだったりを徒然書いていきたいなと思っています。皆さんと学びを共有し合えたら嬉しいです。

 

エピソード1:WEB系サービスの立ち上げに関わることになった!

さて、私は新しいWEB系サービスの立ち上げという大変面白い仕事に関わる機会をいただきました。しかし、なんせサービスはリリース前でチームもかなり小規模ですから、何でもこなさなければならないわけです。それこそ、営業、サービス企画、広義のマーケティング、広報、そして諸々のオペレーションまで。

そうした中でもやはり最も大事なのはユーザーを増やすこと!これが当面のミッション 。しかしもちろん、サービスを新しくつくっていく(私が参加した時点では土台はほとんど出来上がっていましたが)のは初めてだし、それまではほとんど営業とかしかやってきてない!

どこから手をつけたらいいんだ!となるわけです。そこからすべてがスタートします。

 

「ユーザーを増やす」というミッションに対して何をすべきかとことん考えた結果

まずはとことん考えて「何をすべきか」を整理するほかありませんでした。私はそういう作業は大好きです。その考えの経緯を今後のブログで書いていきたいと思います。

1. リリース前、リリース時、リリース後という時系列で何をすべきか

まず、サービスはリリースを直前に控えているということがあったので、「ユーザーを増やすために、時系列でどんなことをしていったらいいのか」について考えました。つまり、リリース直前の今は何をすべきで、リリース時には何をして、リリース後には・・・ということを考えたいと思ったのです。そしたらこうなりました(あくまで一部)。 

f:id:nunochan:20140126002117p:plain

リリースする前から布石を打っておけることと言ったら、サービスそのものについて公にするのは難しいけど、そのサービスにおける大事な概念を伝えておくことはできるなと思ったんです。そしてついにリリース!というときは、どんなサービスでどう面白いのかをバッとできる限り広める。そのために例えば面白い仕掛けを考えたりもする。そしてリリースしたら、ニーズのあるユーザーに届くことが重要であるから検索時にgoogleさんなりで見つけてもらう施策を打つ!

シンプルにそんなことを考えました。うーん、でも何かピンとこない!何か足りない!たぶん、マーケティングというより、「ユーザーを増やす=認知」っていうところにばかり頭がいっちゃってたと思うんですね。

 

2. ターゲットの行動軸で何をすべきか考える 

そうか!ユーザーを増やすことについて考えるのだから、ユーザーの行動を考え、その行動毎に何をすべきか考えればいいんだ!と次に思い至りました。そうしてできたのがこれ(あくまで一部)。

f:id:nunochan:20140126005918p:plain

まずユーザーは、ニーズが発生する前にも、何か目的をもって情報収集などをしています。なので、ユーザーが情報収集していそうな媒体で認知させるっていうのがまずひとつ(広告、パブリシティ)。それからニーズが発生したら、検索でそれを調べたりしますから、そこで目に触れるようにしておく(SEO, SEM)。ここまでは上記の時系列と変わりません。そしてサイトに彼らがランディングしたら、彼らのニーズがここで満たせることを伝えます(LP)。そして離脱させないよう、正しく彼らを導きます(UI)。コンバージョン1=問い合わせだとしたら、問い合わせフォームで離脱させないようにします(EFO)。etc...

うんうん、何か近づいてきた気がする!WEBのマーケティングといったらこういう順序で取り組んでいけばいいのかな?ということが見えてきました! でもまだちょっと何かが物足りない。。

 

3. ターゲットのフェーズ(ニーズ)軸によって伝えるメッセージを変える!

 そもそもターゲットのニーズの段階によって、訴求のポイントは変えなければならないよなあ?と思いました。コンテンツマーケティングの基本で、ドンピシャのニーズをもったターゲットだけでなく、その前段階で持っていそうなニーズについてもコンテンツを用意することで見込み顧客化していくということがあります。

まずサイトを活用するユーザーの直接的なニーズは「○○」であるが、そのニーズが生まれた背景、前提としてユーザーが持っているニーズを考えていくと、いくつかの段階にニーズを分けることができます。

f:id:nunochan:20140126011720p:plain

上記のような感じで。「○○したい」というニーズの元をたどっていくと、より高次元のニーズにたどり着きます。たとえば、化粧品の口コミサイトだとしたら、化粧品の口コミを知りたい<いい化粧品を選びたい<キレイになりたい<・・・・など。その高次元のニーズに対して実際にアプローチをするかどうかはサービスによって変わってくると思いますが、そもそも「なぜそのメインニーズは生まれてきたのか」という原因をわかっていることは重要です。

そしてニーズ毎に訴求メッセージを考えるということは、自社サービスの特徴や強みを考えるということです。

 

色んな軸でのマーケティング戦略を考えた結果、まだ物足りないのはターゲットユーザーに関する理解が浅いこと

「ユーザーを増やすために」=マーケティングって何から始めたらいいのかわからなかったのですが、

・サービスリリース前後の時系列

・ターゲットの行動軸

・ターゲットのニーズ軸

でマーケティング戦略を考えてみた結果、恥ずかしながら、「あれ、ターゲットってどんな人なんだ?」っていうのが、なんとなくはあるものの、具体的に落ちてないということに気がつきます。ということで、次回は、ターゲットの掘り下げについて書きます!

 

最後に一言

ここでは私の考えのプロセスを書いていますが、「これが正しいフレームワークだ!」っていうことではもちろんなくて、考えて試行錯誤しながらやっていくなかで「これが大事なんじゃないのかな」っていうのが見えてくるので、その感覚を共有したいと思っているんです。

巷でマーケティングの本なんてたくさん溢れていますが、フレームワークをいきなり渡されても、なぜそれが大事なのかっていう部分がすっ飛ばされたりするじゃないですか。(いや、本当はそういうフレームワークがあることでかなり時短になるし、めちゃめちゃ役立つのですが。)それにどの本を選んだらベストなのかっていうのもなかなかわからないし。

実際にそういう想いをした私が、マーケティングについてゼロから構築しようとしたときに、どういう思考プロセスを踏んで、だから何がなぜ大事なのかっていう発見を共有できればと思っています。

 たぶん今回実践したことって、よく言われるAIDMAとか、AISASとかっていうフレームワークを知っていれば一発!っていう話なんですよね。でもその枠だけ知っていても意味ないと思うので。

たぶんたくさん遠回りもしているのですが、その分すごい腹落ちもしています。腹落ちしたら次回からはスピード上がるじゃないですか。効率上げたいなら、腹で理解しようってことです。参考になれば幸いです。

【読了】『USERS』 - 顧客主義ではなくユーザー主義!

 

 

USERS 顧客主義の終焉と企業の命運を左右する7つの戦略

USERS 顧客主義の終焉と企業の命運を左右する7つの戦略

 

  ★★★★☆

【個人的な解説】

最初から最後まで、とにかくユーザーファーストでありなさい!という本。すごくアメリカの企業の人が書いた本だなーという感じ。ユーザーファーストであるためにはじゃあどんな組織体制を取るべきで、具体的にはどんな施策を行っていくべきで、というのを豊富な事例とともに解説している。読み終わったときに「ユーザー至上主義」の感覚が身に付いているのと、具体的な行動を示してくれているところはとても良い。組織体制などについては、正直どこまでベンチャー企業などにも当てはまるのか実感が湧かなかったため、自分の観点からすると読み飛ばしても良いかなと思った。WEBビジネスを専門としない人にとっても、このデジタル時代に大事にしたい視点として参考になると思う。

 

【学び(引用中心)】

ユーザーとは

まず、「ユーザー」とは何なのかという問題があるが、本書では「ユーザー」とは、

デジタル・メディアとテクノロジーを通じて企業と交流する人々

とある。

顧客は、もはや「ユーザー」の一部であると著者は言うのだが、それだけユーザーというものを重要なものとして捉えよということだろう。

ユーザーは「デジタル技術」を活用する人であるという限定的な定義となっているが、なぜユーザーはデジタル技術を活用するかというと、それは簡単に素早く「各自の関心や目的を満たす」ためである。

 

そしてユーザーはそのために無駄に頭を悩ませたりはしたくないので、企業はそのユーザーの目的を達成させてあげるために、少しの手間も取らせないために、「ユーザビリティ」をとにかく重視すべきだと言う。さらにそのために、ユーザー中心の経営体制も築こう!と言っているのである。

 

同心円型の組織体制

Facebookが伸びた理由として、「制約」を上げている。あえて、ルールを設けて、その制限のなかでやり取りをさせる。テクノロジーに慣れ親しんでいない人でも簡単にやり取りができるような仕組みを用意しておくこと。

そうすることで、誰もが共通の規格にアクセスすることができる。それをユーザーに対してということだけでなく、社内に適用するのだという。これが、かなり大規模な企業でも、ユーザー中心の、同心円型組織体制を維持することにつながる。

ユザーにとって本当に重要なことに集中し、その他のことはすべて無視するのだ。

 

使い捨てテクノロジー

現代においては、ニーズもユーザー動向も常に変化していくので、

①置換性

②制御可能な相互運用性

③保全性

④更新可能性

⑤拡張性の確保

⑥スピード

の観点を加味して、「使い捨てテクノロジー」を活用すべきであるという。

 

社会的使命に基づいた製品

Diapers.comはおむつを売るビジネスをしているのではない。おやたちの頭痛とストレスを防ぐビジネスをしているのだ。

この例のように、コモディティ化の課題に悩む企業は、

自分たちの商品だけでは満足させることができないユーザー・ニーズを明確に認識し、その要求に応える方法でイノベーションを起こした。

そしてそれらの企業は以下のようなかたちで価値を提供する。

1、「意思決定サービス」を作っている

2、主に提供しているものを補完するサービスを開発している

3、全く新しい提案をするためにアナログ製品とデジタルを組み合わせている

4、差別化のためにデータを使っている

 

ユーティリティ・マーケティング

この章は、最近流行のインバウンド・マーケティング、コンテンツマーケティングなどにも通じる内容。

まず人々がインターネットを利用する理由とは、

1、「何かを見つけたい、または何かをしたい」

2、「最新情報を教えてほしい」

という二つ。そういったユーザーの「役に立つ」、そしてその延長線上で購買意欲を掻き立てるということがユーティリティ・マーケティングである。

なぜならユーザーは、

ただ広告を見るだけの立場にいるのではなく、企業と関わりを持って企業のもたらす利便性や長所を評価しつつ、それをソーシャルネットワークでシェア 

するような存在である。

そしてユーザーが1・2を満たそうというとき、検索エンジンのような「フィルタ」、ユーザーへの有益なコンテンツを提供する「ディスティネーションサイト」、企業からの情報を受け取るためのメールボックスFacebookというところで企業との接点を持つ事になる。

そこで、ユーザーに問題解決のためのツールやサービスを提供し、好意を持ってブランドに触れてもらうことが重要だという。(「ブランド・ユーティリティ」)

 

TCPFセールス=ユーザーを顧客に変える

以下のポイントを軸に、「競合と比べてなぜその企業で買わなければならないのか」を明確にすること。

信用 Trust・・・標準化、単純化、拡大化

利便性 Convenience・・・ユーザー・フレンドリー

価格 Price

楽しさ Fun

 

ハイブリット・カスタマーサービス

セルフ・サービスとフル・サービス

顧客には、何でも自分で解決したいタイプの人と、とにかく人にお願いしたいタイプの人とがいるのでその両極端に対応できるサポート体制を用意しておこうという話である。

前者(セルフ・サービス)の場合は、FAQ、サポート・フォーラムと掲示板などの機能を設け、後者(フル・サービス)には、連絡先を目立たせたり、ソーシャルメディアを活用したりということが考えられる。

 

【雑感】

わかっているようでちゃんとは腹落ちしていなかったようなことを、論理立てて説明してくれている。前半の組織などの話は、すぐに実践しようと思ってできるものでもないが、後半の方はWEBサービス運営者などにとっては、意識すると役立ちそうなことも多い。

ユーザーの重要性というところ、そして特定の行動をとるユーザーと企業はどう向き合えばいいのかというところに関しては、たびたびこの本を読んで身にしみ込ませたいと思う。