マーケティングは商品作りを含むか?—スタートアップにとってのマーケティングって何だろう?
PRってなに、マーケティングってなに。私の仕事はなに。ゲロ吐きそうなくらいわからなかったのですが、最近本当に少しずつだけどわかるようになってきた気がする。でもまだ、ここらへんの曖昧な境を見極めようとしては、「無理。おえっ」ってなるけども。そこらへんの役割について少し整理してみたいと思う。まずは「スタートアップにとってのマーケティングって何だろう」編。
スタートアップでは、分業はこうして生まれる
What is マーケティング(marketing)?
marketingの語源
あらためて、marketingの定義を調べてみようとしたけど、もちろん定義なんてのはたくさんありすぎて。語源辞典を調べたら、1701年には、
市場で買われるようにすること("produce bought in a market")
1897年には、
「広告や営業といった行為によって、商品を生産者から消費者へ移動させるプロセス"process of moving goods from producer to consumer with emphasis on advertising and sales")」
みたいなことが言われていたらしいけど、これはよくわからないわ。
日本的定義とアメリカ的定義
最終的にはWikipediaさんを頼ると、
顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその商品を効果的に得られるようにする活動
とありまして、
ちなみに英語版Wikipediaには、
Marketing is the process of communicating the value of a product or service to customers, for the purpose of selling that product or service.
マーケティングは、商品やサービスを売る目的で、その価値を顧客に対して伝えていくプロセスである。
というようなコトが書いてある。 いつの時代も、日本語は複雑ですな。
英語版Wikipediaの定義だと、商品やサービスが予め存在していて、その良いところを顧客に伝えていくというニュアンスを感じますが、日本語Wikiだと、顧客が商品を通じて利益を得られるよう商品づくりもしていくというようなニュアンスを感じる。目的がsellingとは言わないところがなんかずるい気もするし、日本人的美徳なのかも。
そもそもマーケティングをする前に、前提として、「商品やサービスは顧客のニーズを満たすものである」という話であれば、あとは米式のように、マーケティング=「それが持っている価値を伝えればいい」ということでおしまいかもしれない。
marketingは「商品づくり」を含むか
おそらく、日米のビジネス様式の違いが定義にも表れている。マーケティングが商品づくりのプロセスも含むかどうかと言えば、(含んだ方がなんか凄そうだし、)物事の境目を曖昧にしたがる日本人にとっては、そういう定義が好きなんだろう。(一方、外資系では仕事の境界線をきっちり引きたがるという話だ。)
でも商品は多くの場合未完成だ。だから、サービスを走らせながら改めて市場の動向を確認し、ターゲットを見極め、商品をより完成に近づけていく、あるいは変容させていくことが必要となる。スタートアップではなおさらだ。商品のコアは変わらないとしても、場合によってはその意味や価値を自ら捉え直したり、読み変えたりして、それを正しく伝えていく(そして最終的には購買に結びつける)。(それを「商品づくり」と呼ぶか呼ばないかはわからないが、)そうしたプロセスがマーケティングということなのではなかろうか。
「スタートアップベンチャーにとってのマーケティングとPR」につづく。(長くなりそうなんで分けます)